仏教研究とDH国際シンポ:大正新脩大藏經の100年、SATの30年
12/21
AIと仏教研究
12/21(土)山上会館大会議室
開催言語:日本語(日⇒英同時通訳予定)
参加費無料・要参加申込:[参加申込みフォーム] (申込者多数につきいったん締切ります)
開催趣旨
仏教学の立場から新時代の人文学となるデジタル・ヒューマニティーズの日本における形成と発展に尽くしてまいりましたSAT大蔵経テキストデータベース研究会は、今年で設立30年を迎えます。奇しくも本年は、SATデータベースを構成する中心的知識基盤である「大正新脩大藏經」の刊行が開始されて100年目に当たります。当研究会では、これを記念し、国際シンポジウム「仏教学とデジタル・ヒューマニティーズ」を開催する運びとなりました。
この日は、大正新脩大藏經100年、SAT30年の意義を振り返りつつ、これまでのSATの成果とAI・生成AI活用に関する最先端の状況を公開するとともに、勃興しつつある生成AIの人文学研究における可能性について、AI研究者でありデジタル人文学を東京大学で牽引する大向一輝氏、西洋古典学の生成AIプロジェクトを率いる名古屋大学の岩田直也氏らをお迎えし、激変する人文学研究環境の諸問題を考究いたします。
登壇者
大向一輝(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
東京大学大学院人文社会系研究科准教授。人文情報学、ウェブ情報学、学術コミュニケーションの研究開発に携わる。2020年「学術情報サービス基盤CiNiiの開発」により文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)受賞。
岩田 直也(名古屋大学デジタル人文社会科学研究推進センター 准教授)
2015年にケンブリッジ大学で博士号を取得し、古代哲学、特にプラトンやアリストテレスの研究に従事。現在はデジタル技術を活用した人文学研究にも注力し、AIや大規模言語モデルを用いた新しい研究手法の開発を推進中。
下田正弘(武蔵野大学教授/東京大学名誉教授/一般財団法人人文情報学研究所代表理事)
1994年、SAT大蔵経テキストデータベース研究会を故江島惠教教授と共同で設立し、同研究会代表委員を務める。仏教学と人文情報学を並行して進め、大蔵経の次世代への継承を図っている。日本印度学仏教学会前理事長。日本デジタルヒューマニティーズ学会前会長。
永崎研宣(慶應義塾大学文学部教授/一般財団法人人文情報学研究所主席研究員)
2005年よりSAT大蔵経テキストデータベース研究会に加わり、その後現在に至るまでSATのデータベース開発に従事するとともに、その成果を日本の人文学全体に波及させることにつとめてきた。
プログラム
第一部:デジタル仏教研究の世界へ:大正新脩大藏經とSAT大蔵経の現在
1. 14:10-15:10「大正新脩大藏經の歴史とSATの将来:AIと仏教研究」
下田正弘(武蔵野大学教授/東京大学名誉教授/一般財団法人人文情報学研究所代表理事)
2. 15:10-15:35「SATの現在:大蔵経画像を用いた令和大蔵経編纂に向けて」
永崎研宣(慶應義塾大学教授/一般財団法人人文情報学研究所主席研究員)
3. 15:35-15:45<質疑応答>
第二部:AIと思想研究・仏教研究
4. 16:00-16:30「人文学研究とAI:現在・課題・展望 」
大向一輝 (東京大学准教授)
5. 16:30-17:00「西洋古典特化型AI「ヒューマニテクスト」の現状と展望 」
岩田直也(名古屋大学准教授)
6. 17:00-17:20「仏教研究におけるAI活用」
永崎研宣(慶應義塾大学教授/一般財団法人人文情報学研究所主席研究員)
第三部:総合ディスカッション
7. 17:35-18:00<総合ディスカッション>
主催
SAT大蔵経テキストデータベース研究会
共催
大蔵経研究推進会議
一般財団法人人文情報学研究所
東京大学人文社会系研究科インド哲学仏教学研究室
東京大学大学院人文社会系研究科附属次世代人文学開発センター人文情報学部門
科学研究費補助金基盤(A)「汎用性から専門性へ――デジタル媒体における仏教学知識環境の新局面 (JP23H00002)」
後援
公益財団法人全日本仏教会
武蔵野大学仏教文化研究所
慶應大学文学部図書館・情報学専攻
慶應義塾ミュージアム・コモンズ